ディザイア





纏わり付く孤独から 走って逃げてきたんだよ

真っ黒な部屋に いつの間にか 辿り着いた

僕は君に気付けたのに 君は呼吸を潜めて

見つからないように ただ静かに佇んで



飲み込まれそうな人波から 独りで逃げてきたんだね

真っ白な光は 君にも 少し眩しすぎた

僕は何故 此処にいて 君は何故 此処にきたの

互いに見つからないまま 互いに手を伸ばして



君には 僕の姿が解るのかい

僕には君の呼吸さえ 感じることが出来ない



例えば 誰かと誰かが出会うように

君が暗闇の中の 僕と出会えたなら

光を 夢と 呼ぶことができるだろうか



出来たら僕は 君の景色を塗り替えたい

真っ黒な毎日には 何も残らない

君の姿が見えないままなら 始まりさえもまだ来ない

いつか 互いの微笑みを 見つけることが出来たなら



僕には 君の姿が見えるのかい

君からの合図が来るのを ただ待ち続けるよ



例えば 光と闇が出会うように

君が鏡の中の 君と出会えたなら

夢を 願いと 呼ぶことが出来るだろうか



微かな光さえも 僕らを映し出せるだろう

君の祈りが届けば 僕らは出会えるだろう



今 手と手が 触れれば



例えば 僕らがずっと逃げてきた

光や 本当の自分に立ち向かえば



祈りを 空に放つことが できるだろう



重なり合った手を 解く時が来ても

願いの先に また僕らで巡り合えるだろう



光を夢に 夢を祈りに 祈りを 今へと・・・――――――――